近年、FX自動売買が人気ですが、EA( Expert Advisor )を24時間安定的に稼働するためには、VPSがおすすめです。
自宅で、四六時中PCを稼働することが可能でも、バッテリーの問題や、ネット回線の断絶などによって、EAの稼働が妨げられてしまうと不測の損失に繋がりかねません。
ですから、VPS代はEA稼働にあたっての必要経費と考えた方がいいかもしれません。
しかし、この場合のVPS代はただ安ければいいというものではなく、EAが本来の成果を上げるために、
MT4が24時間稼働し続ける負荷に耐えられるスペックと、
注文がタイムラグ無く実行される速さも備えたVPSでなければなりません。
従来は、スペック・価格・実績の面で、ABLENETの評価が高く、私もABLENETのVPSでEAを稼働してきましたが、何のストレスも、問題も感じたことはありませんでした。
しかし、今年お名前.comが、そのABLENETに対抗して、FXのEA稼働に特化したプランを価格・スペック共に進化させてきました。
実のところ、このプランはデスクトップクラウドと名前にもあるように、他社のVPSサービスとは趣向が違い、データセンター内にある、Windowsサーバーをリモートデスクトップで利用できるサービスになります。
当記事ではこの2社のプランについてを比較検討してみます。
Contents
お名前.com VS ABLENET キャンペーン対決
下の表は、お名前.comがサイトに掲載している他社との比較表です。
この表から、すべての項目で、ABLENETと同等かそれを上回っているのが見て取れます。
しかし、これは、お名前.comが作成した、ABLENET他との通常料金の比較ですが、実際ABLENETは、スペックでもキャンペーンを行っているので、
これでは、実質的な比較はできません。
そこで、ABLENETのキャンペーンプランもご覧ください。
ABLENETもお名前.comに対抗したプラン内容になっています。
そこで、2020年10月現在のキャンペーン内容で比較してみましょう。(いずれも税抜き価格です)
お名前.com デスクトップクラウド for MT4プラン | ABLENET Win1プラン | |||
初期費用 | 0円 | ー | 0円 | ー |
月額価格 | 1,230円 | 〇 | 1,250円 | +20円 |
RDS SAL | 標準提供 | ー | 限定提供 | ー |
メモリ | 1.5GB | ー | 1.5GB | ー |
SSD容量 | 60GB | ー | 60GB | ー |
回線 | 10Gbps | 〇 | 200Mbps | -9,800Mbps |
OS | Windows Server 2019 | 〇 | Windows Server 2012 R2 | 旧バージョン |
vCPU | 2コア | ー | 2コア | ー |
ここで、内容を判断するために、初期費用・月額料金以外のそれぞれの項目についても簡単に解説いたします。
RDS SAL
これは、元々、Remote Desktop Service Subscriber Access License(リモートデスクトップサービスサブスクライバーアクセスライセンス)の略で、仮想サーバに対してアクセスライセンスを提供するものです。
ABLENETは管理目的以外での接続について、1人当たり追加1,000円のオプションとしています。
一方のお名前.comでは、標準提供とあったので、管理者以外のアクセス権限を標準提供するのかと思い、お名前.comに問い合わせてみました。
結果、アクセス権限は管理者のみに限られるとのことだったので、両者の違いはないということが分かりました。
メモリ
メモリは、PCを購入する際に誰もが重要視していると思いますが、これがが大きければ、それだけMT4や、EAを複数稼働できることになります。
プラン名にもなっているように、プラン選択の際に、肝心な個所と言えるでしょうが、両者に違いはありません。
SSD容量
これは、記憶媒体の容量で、値が大きければそれだけ容量が大きく、SSDは、HDDに比べて圧倒的に読み込み速度が速いと言われています。
お名前.comでは全てのプランでSSDですが、ABLENETでは、SSDとHDDが選択できるようになっています。
MT4やEAを稼働する場合はSDD選択が前提になるので、これも両者に違いがないと言えます。
回線
これは、速度に影響するので、注文が早く通るかどうかに関わります。
しかし、MT4を動かすのに、実際は100Mbpsあれば十分と言われています。
この場合、ABLEMETが200Mbpsなのに対して、お名前.comは10Gbps。
1Giga=1,000Megaなので、お名前.com.は10,000Mbpsになります。
ここが、始めに記載したように、そもそもサービスの趣向が違うことにより、これだけの違いが生じているものと考えられます。
実際この違いがどれだけの違いを生み出すのか、またEAの結果に影響が及ぶのか、同じ条件で両者を比べてみないと分かりませんが、
下がお名前.comのサイトにある計測結果のグラフです。
比較表では単位はbps(ビット毎秒)ですが、下のグラフではB/s(バイト毎秒)になっています。
また、一番下のMT4(ping)は、送受信の応答速度を表していて、1Msは1000分の1秒になります。
これを見る限り、お名前.comの方が、圧倒的に処理速度は速いようです。
OS
Server OSも、新しい方が機能もアップグレードしているは確かです。
稼働させるアプリケーションによっては、対応しているかどうかにも影響しますが、
実際のところ、MT4やEAの稼働には直接は影響はないと言われています。
ではどう違うかというと、画面や操作感が違ってきます。
お名前.comは2019に対して、ABLENETは2012 R2なので、画面や操作感に明らかに違いがあります。
Windows Server2019はWindows10に近いと言われているので、Windows10の操作に慣れている方は、2012 R2だと、違和感を感じるかもしれません。
vCPU
PC選びの際に最も重要視されるであろうCPU、中央処理装置ですが、これは簡単に言うと一度に処理可能な作業量と言われていて、コンピュータの頭脳にたとえられます。
そして、ここでは、クラウドサーバ上のCPUなので、CPUにVirtual(仮想)が付いたvCPUになっています。
そして、これはCPUそのものの性能の良しあしと、その個数によって決まります。
これも、両者に違いはありません。
考察
これだけ見ると、速さについては、数値的にお名前,comの方が圧倒的に勝っていて、加えて24時間サポート付、となると特に初心者からしたら、お名前.com一択になるかもしれません。
しかし、具体的に結果にどう影響するかという点で考えると、一概に大きな違いがあるとも言えないようです。
ABLENETには、長年の実績がありますし、加えて、試用期間も設けています。
加えて、お名前.comはダウングレードには対応していませんが、ABLENETはアップ・ダウン両方に対応しています。
また、今後、ABLENETが更に新たな対抗策を講じてくるかもしれません。
EA人気を背景に、他のレンタルサーバー各社も交えて競争してくれれば、ユーザーにとっては有難いところです。
お名前.com公式サイトはこちらです
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当記事が、VPS選択の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき有難うございました!